さあ、大変 視力が下がった!?
 東洋人は欧米人に比べて近視になりやすい人種ですが、日本人は特にその傾向が強いようです。メガネをかけている人も多いですし、メガネをかけていない人の中にはコンタクトレンズを使っている人も少なくありません。ですから、誰でも近視になる可能性はありますが、学校健診の視力が悪いとやはりショックですね。
 では、そのような時、どうしたらよいでしょう?
検査の進め方
 
学校の検査で悪かったからといって、すぐに落胆することはありません。友達たちとワイワイがやがや測っていると、気が散ったりして結果が悪く出ていることもあります(他の子の検査を見ていて、良く出ることもあります。)。就学時健診などでは、初めての検査で要領も解らない上に、周りの雰囲気に呑まれて答えられない子もいます。
 もう一度、眼科でゆっくりと測り直してみましょう。
眼科の検査でも悪かったら?
 一度の検査では検査室に慣れてなくて、うまく測れていないかもしれません。検査の時の様子を見ながら、必要があれば日を変えて検査し直します。また、幼稚園の子どもさんなどでは、検査自体ができないこともありますので、視力検査の練習道具を持って帰ってもらって、家でも練習してもらいます。何度か通って、検査室の雰囲気になれることも、検査の信頼性の向上に役立ちます。
しっかり出来た検査でも悪く出たら?
 検査にも慣れ、しっかり検査できたのに視力が悪かったら?
 裸眼視力が悪くても、矯正視力(合っていると思われるレンズを入れて検査した時の視力)が良ければ、ものを見る能力は大丈夫なので安心できます。
 また、この時点で近視などの屈折異常があっても、まだ、それが正しいかどうかは解りません。小学生や中学生は、ピント合わせの力(調節力)が非常に強いので、不必要に力が入って、近視がないのに近視のように見えたり、遠視なのに近視に見えることがあるからです
 そこで、調節力を緩める目薬で力が入らないようにして、検査をします。

目薬を点けた検査の結果は?
 目薬で調節力を緩めた検査の結果が、本来の目の球の屈折異常(近視、遠視、乱視)の値です。
 目薬を点ける前に比べて、近視が少なくなったり、遠視が出てきたなら、ピント合わせに力が入りすぎた調節痙攣と判断できます。治療用の目薬訓練で、力が入りすぎないよう治療します。
 目薬を点けた後の検査でも、ある程度の近視や遠視が残れば、メガネを作る必要が出てきます。
メガネは必要?
 近視の場合、視力や年齢を考え判断しますが、黒板を見るのに不自由ないか、テレビが見にくくはないかなども重要な根拠になります。また、本人が大丈夫、見えていると言っても、お母さんやお父さんが見て、遠くを見る時に目を細めたりして見にくそうにしているなどの様子も大事な判断材料です。
 遠視の場合は、裸眼視力が良くても必要なことがあります。遠視が強いのに裸眼のまま過ごすと、目に負担がかかったり、斜視が出ることあります。
 弱視は、ほとんどの場合メガネは必要です。ピントを合わせた状態で訓練しなければならないからです。
 *弱視:目の球に構造的な異常がないのに、矯正視力が悪い。強い遠視や近視、屈折異常の左右差が原因となります。
近視やメガネへの考え方
 近視は将来、老眼になった時など却って便利なこともあり、決して悪いことではありません。メガネも必要な時はかけたほうが、目のためにも、日常生活をおくる上でも、良いことは言うまでもありません。
 ですから、子どもさんに話す時に、「ちゃんとしないと近視になるよ。」とか、「テレビを近くで見ているとメガネをかけないといけなくなるよ。」などと、近視を非常に悪いこと、またメガネをかけることはその罰、のような言い方は避けなければなりません。子どもさんが、怒られるのではと見にくいことを隠したり、メガネをかけることを異常に嫌がる原因になりかねません。
 また、メガネを嫌がる子どもさんに対しても、焦らずじっくり見てあげましょう。ゆっくりと何度か説明し、よく見える状態はどんなのか体験してもらったりして、やさしく納得させてあげましょう。

その他の病気は?
 視力が出ない原因は、近視や調節痙攣が多く、それに遠視や弱視が続きます。しかし、稀に眼球の構造的な病気もあり、中には頻度は低いですが急いで治療が必要なものもあります。健診で視力が悪かった時、まず近くの眼科で検査を受けましょう。